2007/07/11

先生の教え


私は日本にいる母と毎日メールで日々の報告をし合っているのですが、先日母から勘違いのメールが来ました。

「新聞の死亡欄にS先生の名前が・・。ご冥福を・・」というような内容。

S先生・・えーっとS先生?・・知らない。

「S先生?記憶にございませんが・・・1、2年生はT山先生、3年生はT橋先生、4年生が・・・。中学校の先生だっけ?」とメールで聞いてみたところ、少ししてから母から「大勘違い!!忘れて!」という返事がきました(笑)。

どうも1、2年生のT山先生が亡くなったと勘違いをした模様・・。
T山先生すみませんでした。長生きしてくださいね。

そんなことがあって、私はしばしT山先生のことを思い出していたのですが、なぜか真っ先に頭に浮かんだのは、1年生の国語の時間にした「しりとり」のこと。

自分の知っている単語でしりとりを作るというものでした。
・・・「らむね」→「ねり」→「りす」・・・
しりとりの一部にこんな感じの単語をならべたのですが、先生から返ってきた答案には「◎」。
でも「ねり」という単語の隣りには「?」が添えられていました。

なんで先生なのにこの言葉を知らないんだろう。

1年生の私は不思議に思いました。
「ねり」とは歯磨き粉のこと。幼稚園の先生が教えてくれた言葉でした。
普段の生活のなかで「ねり」という言葉が登場するような場面もなく、幼稚園から小学校へと時は流れていったのですが、思いがけず直面した「ねりという言葉は常用単語か否か?」という問題。

その答案が返された日の夕方、母と一緒に近所の八百屋さんにお買い物に行った時に母に聞きました。
私:「ねえママ、ねりって知ってる?T先生は知らないみたいなの」
母:「え?なにそれ、知らない」
・・・ここにもまた「ねり」を知らない愚か者が・・。

子供にとって信頼度の高い幼稚園の先生から教えられた「ねり」という言葉でしたが、これまた絶対的な存在の小学校の先生と母親の2人からダメ出しをされた私は、その後「ねり」という言葉の是非についてはあえて追求することなくこれまで過ごしてきました。

今思うことは「ねり」という言葉は幼稚園の先生のお宅だけで使われていたいわゆる「家族限定用語」だったのだろうな~ということ。
それを正しい名称と信じた私、先生の影響力の大きさ、T先生の「?」はついていたけど「◎」をくれた優しさ。
母の勘違いメールからそんなことを思いました。

そして、いま私が書いた「歯磨き粉」という言葉もどうなんですかね?
もうずいぶん前から粉じゃないのにね~。歯磨き粉ってよんでいていいのかな~?
私も将来自分の子供に「歯磨き粉」という言葉で迷惑をかけたりするのでしょうか(笑)?

写真は我が家の「ねり」です。

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